越前市は、有機農業拡大プロジェクトを立ち上げました。農林水産省の「みどりの食糧システム戦略」に対応したプロジェクトです。この中、越前市議会 産業建設委員会では、市内で取り組まれている有機農業や農業の6次化の取り組みの視察を行いました。期日は、令和5年5月29日、6月30日の2日間です。産業建設委員(6名)とその他の議員を加え10名が参加しました。
越前市は、県内トップの有機栽培による水稲作付面積です。なかでも生態系の保全を目指し、コウノトリを呼び戻す活動から生まれた「コウノトリ呼び戻す農法部会」は、退避溝などを設けた圃場にするなど、コウノトリの餌となる生き物がはぐくむ自然共生型の圃場づくりに努めています。これらの取り組みにより、いったん絶滅したコウノトリが定着し、近年では毎年ひなが誕生するなど、実際にコウノトリ呼び戻す特徴のある活動をしています。
有休農地の活用・農業の6次化について視察研修・意見交換。白山スイカ圃場だった有休農地(荒れ地)を整備し、ブドウの栽培を開始。ワイナリーを整備し、農産物の6次化を推進している。令和6年2月には、ワイナリー横に地元食材を使ったレストランの併設を予定している。
施設園芸の推進と農産物の6次化について視察研修。本年度イチゴの水耕栽培用の施設を増設する。H鋼ハウス 9ⅿ×51ⅿ×7連棟。施設園芸農家だからこそできるイチゴを使ったパフェ店をオープンし運営。さらに、令和6年2月には、自施設産トマトを活用したレストランのオープンを予定している。
シアノバクテリア(ラン藻)を活用したピロール農法について研修。有機農業は土中の微生物の働きを活用し栽培しているが、その多くの場合乳酸菌など嫌気性微生物が主体となっている。シアノバクテリアは、好気性で光合成により酸素を排出することから植物の根づまりに貢献する。これは、福井県で発見し農法として越前市で育てられてきた。本県の宝。